loading

月並空間

月並空間コラムCOLUMN

2019年4月26日

ルールを破るという成熟

ルールを破るという成熟

先日、月並空間で行われたアーユルヴェーダ(生命の科学の意、インドの伝統医学)の勉強会は、こちらの先入観を打破するようなものでした。よく本で見るような、スパイスやカレーなどの話が中心かと思っていたのですが、アーユルヴェーダの考えでは、日本人は江戸時代のような食事をするほうが良いとのことで、スパイスの話はほとんど出ませんでした。

さらに驚いたのは、日本人はカレーを食べないほうがいいというクリシュナ先生の言葉。ちなみに先生は、来日30年以上になるアーユルヴェーダの第一人者です。

おずおずと「カレーが大好きなのですが…」とたずねた私への先生の回答は、「週に一回ぐらいはいいでしょう。時々ルールを破ることも大切なことです」というもの。「ダメです」と言われるかと思っていたので、驚きました。

原理主義的に「あれはダメ、これもダメ」というのではなく、ルールに固執することの危険性も熟知していて、その対応も織り込み済みというところに、インドの叡智を見ました。さらに「人生はルールを破ってこそ楽しい」とも。

もちろん、ルールを確立するというプロセスが必要なわけですが、そこに留まらないところに、豊かさと成熟を感じました。

ページトップ